平成26年度主な活動

 

◆◇ 県議会との政務活動費に関する意見交換・要望 ◇◆

四半期ごとの精算払に変更 ―

                           

昨年、当会の指摘で2議員が辞職し、返還する議員が続出するなど徳島県議会で政務活動費の不正受給が発覚したのを受けて、当会と県議会との意見交換会が平成27年2月13日、議会棟会議室で開かれました。

ikennkoukan当会から政務活動費の支払いを現在の前払い方式から四半期ごとに使った分だけ支給する精算払い方式に変更するなど8項目の改善要望書を手渡し、共産党議員団の2009年度、2010年度の政務調査費のうち、人件費について問題があるとして再調査を申し入れました。いずれも、真摯に受け止め、不正受給防止のため積極的に改善するよう取り組むとの回答を得ました。

当会が長年取り組んできた政務活動費の不正追及が大きな成果を生んだものとしています。今後も県議に自覚を促しながら不正受給根絶まで厳しい目を向けていきたいと思っています。

 意見交換会は、当会からの申し入れで実現しました。交換会には、当会から大久保初子副代表ら4人と吉野川市民オンブズマンから小山幸男代表の計5人、議会側から森田正博議長、後藤田博事務局長が出席しました。会の模様は報道陣にも公開され、新聞社やテレビ局の大勢の記者が見守り、関心の高さを示しました。

 当会が要望した政務活動費の改善策は、①交付は四半期ごとの精算払にする ②領収書とレシートを併せて提出する。レシートがない場合は購入品目を明らかにする ③領収書やレシートは原則として原本を提出する(但し、原本を提出し担当職員がコピーしたものは可。議員がコピーしたものは不可) ④政務活動と他の活動の両面を有しているすべてものは(広報費、事務所費、事務費、人件費等)、全額が政務活動費であることの証明がなされない場合は按分にする ⑤視察調査について、「調査事項」「調査年月日」「場所」「調査の相手方」「目的」「内容」「結果(成果)等」を記載した報告書を提出する ⑥広報誌などの印刷費について、領収書と現物を提出する ⑦人件費について、領収書のほかに勤務日・時間を記載した職務内容報告書等を提出する ⑧インターネット上の公開について、収支報告書とともに領収書等も公開する―です。

当会は、政務活動費を有効に使い、県民のための政治活動をしてもらいたいという願いを込めて大久保副代表が森田議長に手渡しました。森田議長及び後藤田事務局長は、4月に予定されている県議選後に議長を加えた検討委員会をすみやかに発足させて、要望を汲んで政務活動費のガイドラインを抜本的に見直して平成27年度の活動費から適用したいと約束しました。

県議会事務局では後藤田事務局長をトップに7人体制で、昨年10月から全議員の2009年度~2013年度の政務活動費の再調査を実施しており、すでに約8割の調査を終えていることを明らにしました。調査は3月末までには終える予定で、不適切なものについては返還を求めることを明言しました。

 また、共産党会派の政務活動費については2009年度に264万円、2010年度に407万円を会派で雇用した事務員の人件費に充てていますが、問題があるとして調査を要望しました。同会派は、2011年度の人件費について、当会の指摘で支出額の二分の一にあたる177万円を返還しています。

◆◇平成25年度の徳島県議会政務調査費に係る住民監査請求◇◆

H26125日、H25年度の県議会政務調査費について、県議14名が支出した計14,325,997円は、現在係争中のH2324年度政務調査費と同様に、使途基準に合致しないものや政務活動費との関連が証明されていないものがあったので、全額又は半額が違法支出であるとして、各県議に返還するよう知事に求める住民監査請求を行った。

 当会が問題とした支出は、雇用契約書や従事した業務内容が示されていない人件費、内容が不明な印刷費や通信費、政務活動以外にも利用されるホームページ関連費、私的な利用も可能なケーブルテレビ料、目的不明のお茶代や報告会会場費、品名の不明な商品代や文具費、調査研究のためであるか疑わしい研修費、所在や支払先不明な事務所費、政務活動との関係が不明な事務費など多岐にわたっており、1人当たりの違法支出は、約12万円~175万円である。

14名の中には、平成2324年度にも違法支出があり係争中の議員が3名含まれている。

【監査請求書】

【違法支出一覧表】

 

 県議の政務活動(調査)費追及  

それまでの組織を再編して平成21年度に「市民オンブズマンとくしま」として発足した当会は、当初から県議の政務調査(活動)費に焦点を当てて使途などを調査してきました。監査請求や住民訴訟を行い、これまでに1会派と3県議が計257万円を自主返還しています。今年は、兵庫県議会の元県議が号泣会見して言訳をするなど、これまで以上に政務活動費の使途が注目されたこともあって、例年以上に調査に力を入れました。全県議の収支報告書を精査、疑義のある使途を記載している議員をピックアップして、詳細にわたって調べました。

その結果、開催していない県政報告会を開催していたかのように記載するなどしていた児島勝県議と印刷所から白紙領収書をもらい取引事実のない印刷代を計上していた有持益生県議が、当会の情報をもとにしたマスコミの追及を受けて辞職しました。

☆ 児島勝元県議

今年9月中旬から、25年度の政務調査費収支報告書の精査をしたところ、数多くの領収書などから25年8月25日に阿南市内のホテルで県政報告会を開催したとする領収書(88万5000円)のコピーが目に留まりました。よく調べてみると、金額を上書きしたような跡がありました。メンバーの一人が「報告会なら毎年開催しているはず。前年はどうなっている」と思い、調べてみると24年8月25日付の同ホテルの38万5000円の領収書がありました。

kasima2枚の領収書を見比べてみると、「3」と「8」が違うものの、同じ領収書であることが分かりました。議員に面会し、領収書の改ざんの有無をただしましたが、当然のように「絶対にやっていない」と否定しました。しかし、疑念は晴れず、マスコミの協力を得て再び追及したところ、報告会は両年度とも開催しておらず、改ざんしたことをあっさり認めました。以前に開催した報告会の領収書をコピー、金額や開催年を上書きしたものでした。当初は親族がやったものと強弁していましたが、自分がやったことも認め、計127万円の政務活動費の残余金の返還を免れていました。

児島元県議は、「徳島県議会は全国一政務活動費が少ないので、政務活動するのが厳しかった。偽造、詐欺と指摘されても仕方ない。県民、有権者に多大な迷惑をかけ、心からお詫びします」と頭を下げ、議員を辞職することを明らかにしました。

児島元県議は、他の年度でも不正した可能性があるので、過去にさかのぼって自ら精査し、不適切なものは全額返還する意向を明らかにしました。当会で21~25年度までの収支報告書を調べたところ、同じ手口で不正を繰り返していた疑いがあり、その総額は503万円以上にのぼることが分かりました。

児島元県議は、7期目で議長も務めたことがあるベテラン議員です。他の議員の範となり、指導する立場にありますが、法を順守する気持ちは見られません。当会は、議員辞職や返金で刑事責任を軽減されるものではないと考え、10月30日に2年度の計127万円の2件について虚偽公文書作成・同行使、詐欺罪で県警に刑事告発、他年度の503万円は余罪として徹底した捜査を求めるとし、受理されました。今後は、捜査の行方を見守っていきたいと思っています。

[告発事実]

 

 

☆ 有持益生元議員

image001政務活動費の精査を続けている当会では、23、24年度の計50万4925円の政務活動費返還の住民監査請求を行っている有持県議の報告書について、25年  度分についても同様の違法支出があるとして住民監査請求の準備を進めていました。

  その中で、今年2月10日に石井町内の仕出し料理店で開催した県政報告会について、政務活動費から支出していましたが、実際には、政務活動費から  は支出できない「有持益生後援会」の主催で、出席者から2000円集めていたことが判明しました。

 政治資金規正法に基づく後援会収支報告書と重複しているのではないかと思い、後援会収支報告書を調べてみると、出席者から500円を集め、残りの  1500円は有持県議が寄付したようにしており、虚偽記載が明らかになりました。また、報告書には後援会の機関紙、資料等の印刷代として33万5600円  の領収書が添付されていました。政務活動費にも23年度から25年度までに同じ業者の領収書(計103万円)が添付されていました。当会で印刷業者に確  認したところ、いずれも領収書に記載された日に取引をした事実がないことが分かりました。

この事実を有持県議にただしたところ、白紙の領収書をもらい宛先や金額を記入したことは認めましたが、「代金を支払っているので問題ない」と強調しました。当会は、有持県議の見解に納得がいかず、我々の調査に対する業者の回答をもとに再追求し、23~25年度の政務活動費から支出した県政報告会の経費と印刷代の全額返還を求めました。

当初「問題ない」と強調していた有持県議も、11月20日に当会の返還請求を受け入れて計168万円を返還すると同時に、議員を辞職しました。

 当会の一連の政務活動費不正受給追及で2議員が辞職、返還額は明らかになっただけで約1,000万円となりました。

不正請求の要因は、議員の自覚のなさはもちろんですが、議会運営、議員活動をサポートしている議会事務局にも責任の一端はあるのではないでしょうか。 事務局は、今回の不正発覚を機に、政務活動費使途ガイドラインを見直し、領収書の原本添付(これまではコピー可)を義務付けるほか、事務局長をトップに調査委員会を設置して、過去5年間(21~25年度)にさかのぼって審査することを決めました。 しかし、どこまで実効性があるのか、これまでの経緯を見ていると疑問に思わざるをえません。

今回の一連の不祥事発覚で、県議に対する不信感は大きく膨れ上がったものと思います。  「返せばいい。 辞めればいい。」というのでは根本的な解決にはつながらないのではないでしょうか。 それぞれが政務活動費は税金であることを忘れないでもらいたい。 今回の追及で、議員辞職に多額の返還と、大きな成果を見出すことができましたが、議員の態度を見ていると、根本的な解決に程遠いと言わざるをえません。 我々は今後も視線をそらさず厳しく監視活動を続けていきたいと思います。

                                有持県議平成23年度政務調査費に係る住民訴訟

 有持県議が平成237月と241月、252月に県政報告会の会場代などとして、政務調査費から支出した計312500円と、この会合に関連して作成されたとみられる資料作成費や広報費 196935円の計504935円は違法支出であるとして、当会は26825日、知事に対し、有持県議に返還させるよう求める住民監査請求を行った。

 当会に寄せられた情報に基づき、関係者への聞き取り調査を行ったところ、各会合はいずれも石井町内の仕出し料理店で行われ、飲食や会食が主な目的とみられ、政務調査費の交付に関する条例や使途を定めたガイドラインに反するものである。

 しかし、監査委員は、平成23年度、24年度分について「同一住民が過去に行った住民監査請求と同一の財務会計行為を対象として住民監査請求を重ねて行うことは許されていない」という理由で「却下」しました。

 当会は、過去の判例から、却下された場合は同一住民が同一財務会計行為を対象としても許されるので、適法な監査請求であるとして、平成26106日、住民訴訟を提起しました。

 この裁判は、平成23726日、翌年116日に会議費として支出した計237500円は違法であるとして、有持県議に返還請求するよう知事に求めるものです。

 また、参加者の証言からすると、当会合は出席者から参加費を集めており、経費はその参加費で賄えているので有持県議が負担した部分はありませんでした。条例の趣旨に照らせば、他の者が出し合ったお金を議員の名で支払ったものについては、政務調査費から支出することは許されないので違法支出です。

【訴 状】

 

平成23年度、24年度の有持益生県議政務調査費に係る住民監査請求  

 

有持県議が23年7月と24年1月、25年2月に県政報告会の会場代などとして、政務調査費から支出した計31万2500円と、この会合に関連して作成されたとみられる資料作成費や広報費計19万6935円の計50万4935円は違法支出であるとして、当会は26年8月25日、知事に対し、有持県議に返還させるよう求める住民監査請求を行った。

当会に寄せられた情報に基づき、関係者への聞き取り調査を行ったところ、各会合はいずれも石井町内の仕出し料理店で行われ、飲食や会食が主な目的とみられ、政務調査費の交付に関する条例や使途を定めたガイドラインに反するものである。また、一人2千円の会費も集めており、会議費等を計上するのは疑問がある。

【監査請求書】

 

   

 

            

平成23年・24年度の徳島県議会政務調査費に係る住民監査請求・住民訴訟提起 ☆ 

 

当会は、26年4月25日、23・24年度の県議会政務調査費について、有持益生県議、笠井国利県議、川端正義県議、藤田豊県議、丸若祐二県議が支出した計488万615円は、現在係争中の23年度政務調査費と同様、政務調査活動への使用が証明されていないので違法支出であるとして、各県議に返還請求するよう知事に求める住民監査請求を行った。しかし、監査委員は、23年度は「監査請求期間を過ぎているし、正当な理由もない」として却下した。24年度は「政務調査の目的を逸脱した支出はなかった」として棄却したため、不服として同年7月11日、24年度について住民訴訟を提起した。

有持県議47万590円(内容が不明な会合の会場費等)、笠井県議75万9116円(私的な活動にも使われているインターネット料金等)、川端県議69万5830円(個人の宣伝色が強い広報費等)、藤田県議40万円(使途不明な人件費等)、丸若県議74万842円(使途不明な家賃、政務調査活動以外にも使えるパソコン、デジタルカメラ等の購入費等)は違法な支出であるため、各県議に対し、それぞれの上記金額を徳島県に返還請求するよう知事に求めるものである。

【 訴 状 】   【違法支出一覧表